このような対称操作の集まりは群を形成する 演習 1. 置換の符号. 群は,変換群を代数的構造として論じるため生まれた。 それは次の諸条件を満たす集合 G のことである。 G は空でない集合で,G の任意の2元 x ,y (順序をつけて考える) に対して,これらの結合といわれる第3の元 z ∈ G を対応させる対応の規則 (これを G の上の演算という) が与えられている。 CH4 分子に存在する対称操作を挙げよ 対称要素 記号対称操作 回転軸 Cn その軸の周りの2π/n 回転 対称面 σ その平面に対する鏡映(反射) 対称心 i その点に関する反転 H2O 分子に存在する対称操作を挙げよ 2.

偶置換 { 1, r, l} 奇置換 {s, t, u} 偶置換と奇置換は必ず同数である。 偶置換を +1, 奇置換を −1 に写像する関数 sgn: S 3 → { +1, −1 } は群準同型写像。 偶奇の置換の合成とその符号の関係は自明だ。 群 { ±1} の単位元は 1 なので、 ker S 3 は偶置換全体。

6個の置換から巡回置換3個を除いた残り3個の置換から作られる三行列{G3 L(3)-g1, G3 L(3)-g2, G3 L(3)-g3} も、同じ行列方程式の三解となるのは意味深い。 3次対称群の6個の元から3個を取り出す組み合わせは20通りもあるが、その中の2通りだけが行列方程 構造有機化学特論 (Structural Organic Chemistry) 分子の対称性と群論 (Symmetry of molecule and group theory) •分子の対称性―立体化学 (Stereochemistry) •電子遷移における選択則―分子分光学 (Spectroscopy) •Hückel 分子軌道法における群論の利用―フロンティ ア電子理論、W-H則 (Molecular orbital and W-H rule) 代数学I 第6 回講義資料 担当: 大矢浩徳(OYA Hironori) 5.1 n 次対称群(補足) n を2 以上の整数とし,Sn をn 次対称群とする.Sn の単位元をe と書く.以下ではSn における二項演 算の記号 はしばしば省略する(つまり,˙1 ˙2 を単に˙1˙2 と書いたりする). 復習(第5 回講義資料:巡回置換,互換) 群の定義,群の具体例(整数,実数,置換群,直交群など)を解説します。 群は数学のあらゆる場面で登場する重要な概念です。 ~定期試験から数学オリンピックまで800記事~