わが国では,抗血栓性に優れているという理由から Carbomedics弁の使用例が増えてきたが,二葉弁としてはそ の他にもpivot構造を改良したATS弁,Sorinbicarbon弁,Jyros 弁,Edwands mira弁などが使用されており,多くの場合,臨 床的にみても優れた成績をあげている(図1 生体弁は抗血栓性に関して機械弁より勝っています。弁膜の部分が生体(異種ですが)で出来ているからです。一般的には手術後3~6ヶ月ほど 弁膜の部分が生体(異種ですが)で出来ているからです。

人間の心臓は、左心室・左心房・右心室・右心房の4つの部屋に分かれており、それぞれの間にドアのように働く「弁」があります。心臓弁膜症とは、弁が加齢・感染症・外傷・先天的(生まれつき)などの問題によって正常に機能しなくなることで、心臓のポンプ機能に様々な支障をきたした状態を言います。

また、そもそも血栓とは、フィブリンというタンパク質の糸のようなもので構成されていますが、血液の中では、最終的にフィブリンが生成される前段階の成分であるいくつもの凝固因子が存在しています。凝固系とは、この凝固因子の集団であり、この内フィブリノーゲンが増えることは血栓 初めて機械弁が使われるようになったのは1961年です.金属疲労で人工弁が壊れたり,血栓や 心臓組織の張り出しで弁が動かなくなったり,人工弁の固いところに血液がぶつかって血液成分が 心臓弁膜症の原因には、動脈硬化、リウマチ熱の後遺症、二尖弁やマルファン症候群などの先天性疾患、その他、大動脈炎(大動脈の炎症)、感染性心内膜炎(弁の細菌感染)や梅毒などの感染症、外傷などがあります。 動脈硬化

左心耳血栓は、血流が静かでずり応力も弱く、うっ血と内皮障害が引き金となりますが、機械弁では手術侵襲の組織損傷による組織因子放出による凝固系活性化と血栓形成が関与しており、人工物の血流への暴露は内因系(contact pathway)の活性化の引き金になると考えられています(discssionより)。